
全国の18~64歳の男女1034人を対象に調査した結果によると、日本人の62%が仕事でストレスを感じているそうです。
この数字は、アメリカやイギリスと比べると2倍近い数字です。
それだけ日本人がストレスを感じながら働いているという、残念な結果になりました。
なぜ、日本人がこれほどまでに仕事でストレスを感じるのか、日本人が真面目な国民性だからと言ってしまうのは簡単ですが、それ以外にも原因はあると思います。
日本人は仕事が絶対的なものだと考えすぎです。
- 会社で出世する
- 年収を上げる
- 仕事ができる人が偉い
このような考えが強く、会社第一で考えがちです。
ですが、このような考え方でいるとどんどんストレスが溜まっていき、最後にはストレスが原因で体調を崩したり、うつ病になったりしてしまいます。
うつ病の患者数は年々増えており、400万人を超えたと言われています。
約15人に1人はうつ病になってしまう時代になってしまいました。
仕事が原因でうつ病になってしまう人も珍しくなくなっています。
出世や年収を上げることは大切かもしれませんが、それ以上にストレスを溜め込まないように上手く解消しながら働く方法を見つける方が重要です。
どんなに出世して年収が上がっても、健康でなくなったり、うつ病になったりしてしまっては意味がありません。
毎日ストレスを抱えながら我慢して働くよりも、上手く解消しながら働くほうが、効率的に働くことができ成果を上げやすくなります。
ストレスがない職場で働くことが最も良い方法ですが、それはなかなか難しいと思います。
なので、この記事では「仕事でのストレスを解消する5つの方法」をご紹介します。
どれも私が普段から行っていることで、誰でも今日から始められる方法や考え方ばかりです。
記事の最後には、職場の環境が悪すぎて耐えられないようなストレスを毎日感じている人向けのアドバイスもご紹介しようと思います。
結論だけ先に言っておくと、転職した方が良いです。
私も20代で3回転職しました。
思ってるよりも簡単です。
記事の流れ
- 仕事でのストレスを解消する5つの方法
- こんな人は転職すべき
仕事でのストレスを解消する5つの方法
会社や家族以外の人間関係を作る
あなたは会社や家族以外の人間関係を持っていますか?
- 交友関係は会社の人だけ
- 飲みに行くのも会社の人
- 休日は家族と過ごすか、1人でいるかのどちらか
このような人間関係だけになってしまうと、会社への依存度が高まります。
会社に所属していることが、唯一のアイデンティティになってしまうのです。
「会社はともかく、家族もダメなの?」と思われているかもしれませんが、家族だけもあまり良くありません。
家族とはどうしても経済的な共存関係にあります。
あなたが働いて稼いだお金で生活しているとしたら、家族との生活も仕事の一部のようになってしまっています。
仕事をしないと家族を養うことが出来ないと考えてしまうからです。
そうなってしまうと、家に帰ってきても仕事のことを考えてしまいます。
家族と仕事以外の話をしていますか?
もし、家族に対しても仕事の話ばかりしているのなら要注意です。
あなたは家にいるときでも職場のストレスを解消できないままでいます。
なので、会社や家族とはまったく関係ない交友関係を持つことが重要です。
特におすすめなのが同じ趣味のコミニュティに入ることです。
好きなことであれば何でも良いです。
- スポーツ
- 料理
- 音楽
- ゲーム
- アウトドア
あなたが興味がある、もしくは趣味でやっていることのコミニティに入りましょう。
共通の趣味があればすぐに仲良くなることができ、会話も弾みます。
素の自分で話すことができ、仕事のことを忘れることができます。
このような仕事とも家族とも違った場所を「サードプレイス」と呼んだりします。
サードプレイスがあることによって、メンタルが安定し、幸せを感じやすくなることも研究でわかっています。(*1)
近くに趣味のコミニティがない場合でも、ネットであれば確実に共通の趣味を持つ人を見つけることができます。
今日から、自分の好きなことに共感してくれる人達との交流を初めてみましょう。
あなたの人生の幸福度が格段に上がり、仕事でのストレスも軽減されます。
職場での人間関係がすべてではないと実感できるだけでも、ストレスは軽くなります。
仕事に関する人間関係が割合が小さくなればなるほど、仕事で人間関係が上手くいかなくても、それはあなたにとって小さな問題でしかなくなります。
スケジュールの立て方を変える
仕事を中心にスケジュールを立てていませんか?
「仕事が終わってから~をする」という風に1日の計画を立てていると、仕事が忙しくなってしまうといつまで立っても仕事を終えることができません。
そのとき一番犠牲になるのが「睡眠」です。
夜遅くまで残業して、睡眠不足になった経験はありませんか?
睡眠不足になると
- 糖尿病
- 高血圧
- 心血管疾患
- 脳卒中
- うつ病
- 肥満
などの様々な病気になる確率が上がります。(*2)
日本人と調べた研究では、睡眠時間が6時間以下の人は7~8時間の人に比べて死亡率が2.4倍高くなると報告されています。(*3)
睡眠時間を削って、仕事をしていると確実にあなたの精神にダメージが溜まっていきます。
長い期間それが続くとうつ病などの症状として表れます。
睡眠時間はあなたの人生の幸福度を確実に下げます。
睡眠不足にならないだめの方法は、とてもシンプルです。
睡眠時間から1日のスケジュールを立てましょう。
何時から何時までは寝る時間と決めておくのです。
あとは、それ以外の時間を仕事や家族との時間に割り当てていきます。
そうすることで確実に睡眠時間を確保することができます。
毎日7時間半~8時間の睡眠時間を確保しましょう。
それ以下になってしまうと、様々な悪影響が表れることが睡眠に関する研究で明らかになっています。
毎日しっかり眠ることで、毎晩脳をリフレッシュすることができストレスを解消しながら働くことができます。
今晩からしっかり眠ることを意識しましょう。
それだけで、劇的にストレスが減ることをお約束します。
70~80%以上は頑張らない
日本では学校教育で「一生懸命頑張ることが良いこと」として教えられます。
なので、みんな仕事に対しても一生懸命頑張ろうとしてストレスを抱えます。
もう今日から100%の力で働くのはやめましょう。
70~80%で十分です。
いつでもどこでも全力なのは、一見良いことのように思えますが、まったくそんなことはありません。
スポーツで例えてみるとわかりやすいと思います。
- ずっと全力投球のピッチャー
- 試合中ずっと全力で走っているサッカー選手
- 全部のボールを全力で打ち返すテニスプレイヤー
- 最初から全力で走るマラソンランナー
それぞれのスポーツの一流選手で、このような選手はいませんよね?
一流選手は皆、重要なポイントで全力を出せるようにそれ以外は力を温存しています。
人間の体力や精神力は無限ではないので、最初から最後まで全力をキープすることはできません。
いつでも全力で頑張ろうとしてしまうと、後半になればなるほど力を発揮できなくなってしまいます。
スタートから全力で走り出したマラソンランナーが最後どうなるのか、簡単に想像できますよね?
人生はマラソンよりももっと長いです。
「いつでも全力!」のようなスタイルでいると、肝心なときに力を発揮することができません。
普段は70~80%で働き、大切なときに100%の力を発揮する方が、成果に繋がります。
仕事の中でもメリハリをつけることで生産性を上げることができます。
それを証明するように、長時間労働が問題とあっている日本の生産性はとても低いことがわかっています。
反対に、残業がとても厳しく規制されているドイツは生産性はとても高いことで有名です。
ほどほどで働くほうが、結果的に成果につながることはこのデータが証明してくれています。
あなたは大切なときにガス欠になっていませんか?
そうならないように、普段の仕事は上手く手を抜きましょう。
私の経験上、そんなに全力で頑張らなくても意外と問題ありません。
自然とふれあう
自然とふれあうと言われると、スピリチュアルな話に思えます。
ですが、自然とふれあうことで得られる効果は、科学的にも認められている方法です。
私も昔は否定的でしかたが、実際公園を散歩したり、長期休暇は自然が多い地域を旅行したりりていくと、ストレスが減ってきていることを実感させられます。
なぜ、自然と接するとストレスが軽減されるのか。
それは、私達が自然と多く接すると、副交感神経が活性化することが要因の1つと言われています。(*4)
副交感神経はリラックスしているときに働く神経系で、体の疲れを回復させたり、消化・吸収を促したりする役割があります。
つまり、人間は自然と多く接しているとリラックスできて、体の疲れを回復させることができるのです。
世界には今でも自然の中で生活している人達がいます。
そういった原始的な生活を送っている人達には"ストレスという概念がない"ことが知られています。
それくらい、自然と私達の精神は関係しているのです。
自然とふれあうと言っても、毎週登山やハイキングに出かけようと言っているわけではありません。
近所の公園に行ってみるだけでも効果があります。
あなたのストレスレベルが下がり、メンタルに良い影響があるはずです。
お金も一切かからずにストレスを減らせる方法なので、コスパも最強です。
いつでも辞めるように準備する
なぜ会社でストレスが溜まるのか?
それは、「会社を辞められない」と思っていることが最大の原因です。
- (Aさん)家のローンがあって、会社を辞めるとローンが返せなくなる人
- (Bさん)贅沢さえしなければ、生きていけるぐらいの貯金がある人
AさんとBさんを比べたら、どちらがストレスなく働くことができるのかは明らかですよね?
結局のところ、会社にしがみつかなければならない状態になってしまっていることがストレスの原因なのです。
逆に考えれば、会社に依存しない状態になればストレスなく働くことができるということです。
だからと言って、今すぐ一生暮らせるお金を用意するのは不可能です。
私だってありません。
なので、私がおすすめする方法は転職活動をしてみることです。
実際に転職する必要はありません。
転職活動することで、今まで見えてこなかった世界が見えてきます。
実際、私は3回転職活動しましたが、その中で思ったことがいくつかあります。
転職活動してみて思ったこと
- 世の中に会社はいくらでもある
- 3年以上働かないと転職できないは完全なウソ
- 何度だって転職できる
- いつでも辞められるんだという自信がつく
今の時代、転職するのが当たり前です。
企業寿命はどんどん短くなっていて、同じ会社で定年まで働ける人はごく一部の人だけになります。
世の中には選択肢がいくらでもあります、転職サイトに登録してみればわかりますが、何万という会社が中途募集をしています。
とっくに新卒至上主義は終わっているのです。
いつでも、転職できるんだという自信がつけば、今の仕事との向き合い方も変わってきます。
会社にしがみつくという思考はストレスの原因になるので、時間に余裕があるときに辞める準備をしてみてはいかがでしょうか。
気持ちに余裕ができれば、今の仕事が楽しくなるかもしれません。
そうなれば、余裕を持って今の仕事を続けることができるので、どちらにしてもメリットしかありません。
こんな人は転職すべき
これまでは、仕事のストレスを上手く解消していきましょうという話をしてきました。
ですが、どんなに上手くストレスを解消しても、職場環境が最悪ならば無限にストレスが発生するので対処のしようがありません。
ここからは私の経験上、"こんな職場はすぐに転職した方が良い"という職場の条件についてお話します。
1つでも当てはまっていたら、転職を考えてみてください。
転職した方がいい職場
- 長時間労働が当たり前になっている
- 感情的になってキレる人がいる
- 上司が部下の仕事の責任をとらない
- セクハラやパワハラが行われている
どれか1つでも当てはまったら、すぐにでも転職準備を始めたほうがいいです。
あなたの人生に良いことは1つもありません。
長時間労働は寿命を縮め、幸福度を低下させます。
週55時間以上働いている人は、40時間以下の人と比べ、脳梗塞のリスクが1.33倍になることがロンドン大学の研究で明らかになっています。
感情的になってキレる人がいると、効率的に仕事を進めることができなくなってストレスが溜まります。
感情的になってキレるような、幼稚で周りに悪影響しか与えないとうな人を放置しておくような会社なら、この先高確率で潰れます。
今の時代そんなに甘くありません。
セクハラ・パワハラに至っては、論外ですよね。
セクハラ・パワハラは刑事責任も問われる重大な犯罪行為です。
相手が訴えれば、ほぼ確実に裁判になります。
今の時代、セクハラ・パワハラを行うような人はそれほど多くはないと思いますが、一定数は残ってしまっています。
本人に自覚がない場合が多いですが、彼らが行っている行為は犯罪です。
それを放置している会社に未来がないことは言うまでもありませんよね?
初めて転職するときは勇気が要ります。
私は、新卒で入った職場を半年経たずに辞めています。
親にも反対されました。
「そんなすぐに辞めるヤツは、次の仕事が見つからないぞ」とも言われました。
ですが、勇気を出して転職活動をしてみれば、仕事の選択肢は無数にあって、社会人経験が半年もない私でも転職することができました。
少しの勇気を出すだけで、その後の人生が大きく変わります。
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ブログの感想、ダイエットの相談もお待ちしております。連絡をくれると嬉しいです。
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【参考文献】
(*1)
Mary E. Northridge, et al.
Third Places for Health Promotion with Older Adults: Using the Consolidated Framework for Implementation Research to Enhance Program Implementation and Evaluation.
J Urban Health. 2016 Oct; 93(5): 851–870.
(*2)
Itani O, Jike M, Watanabe N, Kaneita Y.
Short sleep duration and health outcomes: a systematic review, meta-analysis, and meta-regression.
Sleep Med. 2017 Apr;32:246-256.
(*3)
Amagai Y, Ishikawa S, Gotoh T, Doi Y, Kayaba K, Nakamura Y, Kajii E.
Sleep duration and mortality in Japan: the Jichi Medical School Cohort Study.
J Epidemiol. 2004 Jul;14(4):124-8.
(*4)
Miles Richardson, Kirsten McEwan, Frances Maratos & David Sheffield
Joy and Calm: How an Evolutionary Functional Model of Affect Regulation Informs Positive Emotions in Nature.
Evolutionary Psychological Science volume 2, pages308–320(2016)