
ストレスは人体へ大きな影響を与えます!
あなたも大なり小なりストレスを抱えているのではないでしょうか?
- 人間関係のストレス
- 仕事のストレス
- 金銭的なストレス
- 恋愛のストレス
- 将来への不安
- 新型コロナ関連のストレス
現代はとにかくストレスが多い社会です。
そして、ストレスが過剰にかかることによって、私達の体内ではストレスホルモンが必要以上に分泌されてしまっています。
ストレスホルモンはストレスを感じたときに体内で分泌されるホルモンのことです。
「アドレナリン」という言葉を知っている人も多いと思います。
アドレナリンもストレスホルモンの1つです。
ストレスホルモンは生きていくのには必要なホルモンですが、必要以上に分泌されてしまうと、様々な病気の原因になることがわかっています。
「ストレス=うつ病」のようなイメージを持たれているかもしれませんが、それは間違いです。
WHOの推測によると、世界中で「年間400万人以上の人がストレスが原因の心臓麻痺で亡くなっている」と報告しています。
それだけ、ストレスが人間に与える影響は大きく、最終的には命まで奪われてしまいます。
この記事を読むとわかること
- ストレスホルモンの人体への影響
- なぜ、ストレスホルモンが大量に分泌させてしまうのか?
- ストレスホルモンを抑えるための対処方法
ストレスホルモンが必要以上に分泌されてしまうとどうなるのか?
なぜ、ストレスホルモンが必要以上に分泌されてしまうのか?
それぞれの疑問について、わかりやすく説明しています。
ストレスに悩まされている方や、「もしかしたらストレスが原因で体調が悪いかも」と思われている方には役立つ内容になっていると思います。
記事後半には、ストレスのチェック方法も紹介しているので、ぜひご活用ください。
もくじ
ストレスホルモンの人体への影響|良いこともしている
「ストレスホルモン」と聞くと、嫌なことがあったときにだけ分泌されてしまう邪魔者のように感じてしまいますが、人間が生きていくのに必要な役割をしてくれています。
ストレスホルモンにはいくつか種類があり、代表的なものだと
代表的なストレスホルモン
- アドレナリン
- ノルアドレナリン
- コルチゾール
この記事では、3つの中でも、我々の生活に大きな影響を与えている「コルチゾール」に注目して書いていこうと思います。
先程も書いたように、ストレスホルモンには大切な役割があります。
コルチゾールの主な役割について、2つほど紹介します。
起きる

あなたも毎晩眠って、毎朝起きていると思います。
コルチゾールの役割は、眠っている間に起きる準備をしてくれることです。
私達が眠って5~6時間ほど経過すると、コルチゾールが分泌され始めます。
コルチゾールが分泌されると、血糖値(血中の グルコース濃度)と血圧(血管内の圧力)が上昇します。
なぜ、血糖値と血圧を上げるのか?
それは、起きた後、すぐにに行動できるようにするためです。
朝起きた瞬間に、お腹が減っている人は少ないはずです。
これは、コルチゾールによって脂肪などの体内に蓄えられているエネルギー元がグルコースに分解され、血糖値が上がっているためです。
この機能があるおかげで、人間は朝食を食べなくても活動できるようになっているのです。

こう思われた方もいらっしゃると思います。
小さいころから、「朝食はキチンと食べないさい」と教育されてきましたからね。
ですが、朝食は本来人間には必要ありません。
朝食が不要な理由には、ちゃんと「科学的な根拠」と「歴史的な背景」があります。
もし、興味があればこちらの記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
朝食についての考え方が少し変わると思います。
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朝食をがっつり食べると痩せるはウソ?【ダイエットと朝食の関係】
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興奮状態にする

ココで言う興奮状態は「心拍数が上がって、すぐに動ける状態」のことです。


ご存知の通り、人類は今でこそ他の動物とはまったく違う環境で生活していますが、大昔は他の動物と同じように自然の中で生活していました。
そこにはライオンのように、人間よりも強くて大きな野生動物もたくさんいました。
そんな環境で生活しているときに、この興奮状態になる機能は役に立ちました。
ラインオンのように、人間よりも強くて大きな動物と遭遇したときに、一瞬で「戦うか、逃げるか」を選択しないと死んでしまいます。
「どうやったら、安全に逃げれるかな~」なんてゆっくりと考えていたら、その間に食べられてしまいますよね(笑)。
こういった生きるか死ぬかの状況になると、コルチゾールが大量に分泌され、すぐさま心拍数を上げてくれます。
心拍数が上がると人間は素早く動けるようになります。
走った後は、心臓がドクドクして、心拍数が上がっていますよね?
これは心拍数が上がることによって、全身に素早く酸素が供給されるので、より早く動けるようになるからです。
このコルチゾールによる「興奮状態にする」機能がなければ、今頃人類は絶滅していたかもしれません。
このように、ストレスホルモンには大切や役割があり、「ストレスホルモン=悪」ではありません。
問題は、ストレスホルモンが大量に長時間分泌されてしまうようになってしまっている現代の環境にあります。
本来、ストレスホルモンは役割が終われば、すぐに分泌されなくなり、体は元の状態に戻ります。
ですが、現代においてストレスホルモンはダラダラと長時間分泌されるようになってしまっています。
このことが原因で、私達はストレスで悩まされるようになってしまったのです。
なぜストレスホルモンが必要以上に分泌されてしまうのか?
ストレスホルモンは本来、「瞬間的なストレス」を乗り切るための機能です。
「ライオンに襲われる」などが例です。
文明の発展により、現代では野生動物に襲われる心配はほとんど無くなりました。
ですが、新しい種類のストレスが生まれました。
現代のストレス
- 仕事や学校に行きたくない
- 家族との関係が上手くいっていない
- 将来の不安
- 自分の体型に対する不満
誰にでも絶対に1つは、似たような悩みやストレスがあると思います。
これら現代のストレスの特徴は、「ぼんやりとしていて、ずっと続く」ことです。
「ライオンに襲われる」のようなストレスは、強力なストレスですが、一瞬で終わります。
現代のストレスはすぐに命に関わるような強いストレスは少ないですが、終わりが見えません。
いつまでも、ずっと頭の隅っこにあって、私達にストレスをかけ続けます。
つまり、常にストレスホルモンが分泌されている状態です。
ストレスホルモンが常に分泌されるような状態になってしまうと、体のあらゆる機能に問題が発生します。
ストレスと体の機能の関係については今でも研究が続いている最中ですが、今わかっているだけでも
- うつ病
- アルツハイマー病
- 心臓病
- 糖尿病
- 肥満
- 腸の炎症(リーキーガット)
この他、様々な病気に関係しているとされています。
ストレスが原因で、お腹が痛くなったり、胃が痛くなったりすることは経験からもわかると思います。
人によって抱えているストレスは違いますが、明確ではないストレスが長期間続いている傾向にあります。
時代による、ストレスの変化
- 昔のストレス:瞬間的なストレス(明確で短期間発生するストレス)
- 現代のストレス:慢性的なストレス(ぼんやりとした長期間発生するストレス)
現代のストレスの問題は、「わかりにくい」ことです。
自分ではなかなか気が付くことができずに、病気などの症状として表れてから初めてストレスに気が付くことが多いです。
うつ病を始めとした精神疾患の患者数は年々増加しており、日本だけで年間400万人以上がなんらかの精神疾患に悩まされるようになっています。
これは大きな社会問題で、現代人にとってストレスがどれだけ大きな問題なのかがわかると思います。
ストレスが問題なのは、みんなが知っていることだと思います。
なのになぜ、ストレス対策が遅れてしまうのか?
それは「自分のストレスに気がついていない」からです。
ストレスを減らそうと思っても、自分がどれくらいのストレスを感じているのか、気が付かないことには対処の仕様がありません。
とにかく現代のストレスはぼんやりとしていてわかりにくいです。
ですが、安心してください。
様々な研究によって、ストレスをチェック方法は考え出されています。
その中でも、簡単にできて、科学的な信頼性の高い方法をお教えします。
ストレスをチェックする簡単な方法
今回紹介するストレスチェック方法は2つです。
チェックリストを使った方法と、自分の体に聞く方法です。
どちらも今すぐにできる方法ですので、ぜひやってみてください。
PSS4
チェックリストを使う方法は、「PSS4」と呼ばれる方法です。
4つの質問に答えるだけで、ストレスレベルをチェックできます。
1分もあればできる簡単な方法ですが、科学的な信頼性は高いとされており、ストレス診断ではよく使用されています。
具体的な方法についてはもう1つの方法と合わせて、関連記事にまとめてあるのでそちらをご確認ください。
ボディスキャン
もう1つの方法は「ボディスキャン」と呼ばれる方法です。
ボディスキャンは「瞑想」の1種で、自分の体がどんな状態なのかを観察する方法です。
日常的にストレスを感じている人の多くは、体のどこかに必要以上に力が入っていたり、こわばったりしていることが多いです。
顔の表情や体の動かし方で「この人、なんかイライラしてるな」と思ったことありますよね?
他人から見れば明らかに機嫌が悪そうな表情をしているのに、本人は無自覚なことが多いです。
表情が強張っている人や不機嫌そうな人を見かけたら、他人事だと思わず、自分がそうなっていないのかを確認してみましょう。
「人の振り見て我が振り直せ」です。
今回紹介した「PSS4」と「ボディスキャン」についての詳細や、他のストレスチェック方法についても解説した記事がありますので、良ければこちらも参考にしてみてください。
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ストレスのチェック方法【自分のストレスに気づいていますか?】
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ストレスと向き合うことが大切
ストレスとホルモンの関係や、その役割と問題点について、ザックリと理解していただけたでしょうか?
ストレスは直接的にも間接的にも人を市に追いやってしまうほど、強力な影響力を持っています。
ストレスは我慢するのではなく、きちんと自分のストレスと向き合いましょう。
自分と向き合うことが、ストレスを減らすための一歩目になります。
このブログではストレスについて、様々な角度から解説しています。
ストレスに悩んでいる方の助けになるように書いた内容になっていますので、ぜひそちらもご覧になってください。