
この記事を読むとわかること
- ポートフォリオの重要性
- ポートフォリオの考え方
- 初心者向けのポートフォリオの作り方
ポートフォリオを作るのは、投資の基本中の基本です。
自分に合ったポートフォリオを作ることができれば、リスクを抑えながらリターンを最大化することができます。
この記事を読み終わった頃には、自分でポートフォリオについて考えることができるようになっていると思います。
ぜひ最後までご覧になってください。
ポートフォリオの作り方
そもそも、ポートフォリオとは何なのか?
ポートフォリオは、自分の保有している資産の比率を表す言葉です。
図にすると、こんな感じです。
上の図は、ポートフォリオの一例を表したのもです。
株・債権・コモディティ・仮想通貨・現金にそれぞれ一定の比率で資産を分散していることがわかります。
日本人の多くは、「資産=現金(貯金)」だと思っている人が多いです。
しかし、これは投資の視点から見ると間違った行動と言えます。
なぜなら、リターンが非常に少なく、リスク分散もされていないからです。
ご存知の通り、貯金の金利は非常に少なく、銀行に預けていてもお金は増えません。
つまり、投資効率が非常に悪いということです。
そして、日本人が安全だと信じている現金ですが、明確な弱点があります。
それは、インフレに対して非常に弱い資産だということです。
インフレは物価が上昇することを指す言葉ですが、その本質は通貨価値の下落です。
簡単に言うと、日本円の価値が下がってしまい、昔よりも多くの日本円を使わないと物が買えなくなる状態です。
現金だけでポートフォリオを作ってしまっている多くの日本人は、インフレに対応することができません。
反対に、株などの他の資産にも分散していポートフォリオを作っている投資家は、インフレにも対応することができます。
超シンプルに言うと貯金だけでなく、株・債権・コモディティ(金など)などに幅広く分散して投資をしましょうということです。
それぞれの資産には特徴があり、異なった値動きをします。
これらに分散して投資をすることで、リスクを抑えながら資産を増やすことが可能です。
中でも資産を増やすために一番重要と言っても過言ではないのが「株」です。
ポートフォリオの中でも重要な「株」
下記の画像は資産別の長期リターンを比べたものです。

出典:Real Returns Favor Holding Stocks
株のトータルリターンを大きく上回っていることがわかります。
株は短い期間で見ると、値段が上下していますが、長期的な視点で見てみてると右肩上がりに上昇していることがわかります。
リスクが他の資産と比べて高い分、リターンも期待できるのが株です。
そのため、資産を増やすためのポートフォリオの中心は株になります。
株を買うときにも注意が必要です。
債権やコモディティも買っているからといって、特定の企業の株に集中して購入するのは危険です。
株のボラティリティ(価格の変動率)が大きいので、極端な株の買い方をしてしまうといくらポートフォリオを組んでいたとしてもリスクを分散できません。
株の中でも、しっかりと分散投資をしてポートフォリオを考えることが大切です。
株の分散投資の考え方|ポートフォリオの中心
株をどのように分散投資するのかが、ポートフォリオの中核になります。
では、どのようにして分散すれば良いのか?
株の分散投資と聞いて、色々な企業の株を変えば良いと思われたかもしれませんが、それだけではダメです。
例えば、トヨタ・ホンダなどの日本の車会社の株にいくら分散しても意味がありません。
分散の基本として、「国」と「セクター」を意識して分散する必要があります。
それぞれ順番に解説しています。
国別
日本の投資家の中には日本企業の株ばかりに投資をしている人がいますが、これは間違いです。
これは、「ホームバイアス」と呼ばれ、自国の株の比率が高くなってしまう現象のことを言います。
自分の国の企業のことなのでよく知っているし、安心感があるので買う比率が多くなるということです。
これは日本だけでなく、他の国でも同様の現象が起きるそうです。
1つの国に集中して投資をしてしまうと、その国の景気にあなたの資産の動きが左右されてしまいます。
例えば、下のグラフは「日本・アメリカ・イギリス・ドイツ」の主要株価指数の5年チャートを比較したものです。
国によって、全然パフォーマンスが違うことがわかります。
特にアメリカが圧倒的に上昇していることがわかると思います。
日本人なら日本企業に投資したくなるものですが、このパフォーマンスを見ると、アメリカに投資をしていた方が正解だったことがわかります。
もちろんこれからの未来のことは誰にもわからないので、これからもアメリカの成長率がNo.1だと決まったわけではありません。
日本が上昇するかもしれないし、他の国が上昇するかもしれません。
1つの国にしか投資しないということは、未来に起きる成長を取り逃す可能性が高くなります。
そのため、幅広い国々に分散して投資をする必要があります。
日本だけでなく、アメリカ、ヨーロッパ各国、中国、その他途上国にも分散することが理想的です。
セクター別
セクターとは、企業が所属している業種別にジャンル分けしたものです。
セクター(米国)
- 生活必需品
- ヘルスケア
- 公益事業
- 情報技術
- 資本財
- エネルギー
- 通信サービス
- 一般消費財
- 金融
- 素材
- 不動産
私がメインで投資をしているアメリカ(米国株)では、上記のようにセクターが分類されています。
そして、同じセクター内の株ばかりに投資するのではなく、様々なセクターの株を合わせてポートフォリオを作ることがリスク分散を考える上では重要になってきます。
なぜなら、同じセクターの株ばかり買ってしまうと、同じような値動きをする可能性が高く、リスク分散効果が期待できないからです。
それぞれのセクターには、特色があります。
生活必需品セクターの株は不況時代に強く、反対に素材セクターの株は好景気時代に強いと言われています。
つまり、あなたが生活必需品セクターの株ばかり買っていたとしたら、好景気時代にはなかなか利益を得られないということになります。
世間的には好景気なのに自分だけ好景気の恩恵を受けられないということになりかねません。
幅広いセクターに分散して投資をすることで、どのタイミングで投資を初めたとしても一定の利益を得られ、リスクも最小限に抑えることができます。
国の分散と同じく、セクターの分散も忘れないようにしましょう。
初心者におすすめのポートフォリオの作り方
「国とか、セクターとか色々言われてもわかんない!」
そんな声が聞こえてきそうなので、初心者向けのポートフォリオの作り方について一例で考えてみました。
資産運用初心者の方は、まずは「株」と「債権」に分散して投資を始めると良いでしょう。
コモディティや仮想通貨にも将来的には投資をする必要がでてくると思いますが、資産が少ない初めのうちは「株」と「債権」だけでも十分です。
株は全世界株式インデックスファンドに、債権は米国債(長期)に投資をするのが無難です。
特に株に関しては、初めから大きなリスクを取ってしまうと下落時に耐えられなくなって投資を辞めてしまう恐れがあります。
全世界株式インデックスファンドであれば、その名の通りこの商品を1つ買うだけで世界中に分散投資することができます。
「投資信託」もしくは「ETF」としても買うことができます。
投資信託であれば、「eMAXIS全世界株式インデックス」
ETFであれば、「VT(バンガード・トータル・ワールド・ストックETF)」

出典:eMAXIS 全世界株式インデックス

出典:Vanguard Total World Stock Index Fund ETF
上記の2つが運用実績・経費面・買いやすさからもおすすめです。
どちらも日本の大手ネット証券であればどこでも買うことができるので、ぜひ検討してみてください。
もちろん、これ以外の商品を選んでもOKです。
投資信託?ETF?って人向けの記事もあるので、そちらも参考にしてください。
投資信託とETFについて、わかりやすく簡単に解説しています。
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投資信託とETFの違いを簡単解説【初心者必見の内容】
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投資によって資産を運用していくのにポートフォリオ作りは欠かすことができない作業です。
何も考えずにテキトーに株や債券を買っても資産は増えてくれません。
ぜひ、自分の目的に合ったポートフォリオを作ってください。
このブログでは、他にも株や資産運用について書いているのでそちらも参考にしてみてください。
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