
いつの間にか身についてしまっている習慣。
どうやって身についたのか気になりませんか?
習慣や癖について知ることができれば、新しい習慣を身に着けたり(早寝早起きなど)
悪い習慣や癖を直したり(遅刻癖)することができるようになります。
"良い習慣"も"悪い習慣"も同じ仕組みで、身につきます。
あなたの習慣への理解を、一歩前へ進めることができれば幸いです。
この記事を読むとわかること
- 習慣や癖についての基礎知識
- 習慣や癖ができるまでの流れ

習慣や癖は誰でも持っている
誰でも何となく習慣になっていることがあります。
あなたも気が付いたら、習慣になっていることの1つや2つはすぐに思いつくはずです。
- コンビニで買う商品
- 乗る電車の車両
- 食べる順番
いろいろなことが習慣になっていて、私達の生活の一部になっています。
では、これらの習慣はどのようにして作られたのでしょうか?
私達が意識して、「これを習慣にしよう!」と思ってもなかなか習慣になりません。
(ダイエットや運動など)
むしろ、意識していない"本当は止めたいこと"の方が多く習慣になっていたりしませんか。
誰も「甘いお菓子を食べることを習慣にしよう」とは思いません。
しかし、気が付いたらお菓子を毎日食べてしまう。
似たようなことは誰にでもあります。
気が付いたら習慣になっていること(悪い例)
- お菓子
- お酒
- タバコ
- 夜ふかし
言い出したら止まらないほど大量にあります。
このような、習慣はどうやって身についてしまったのでしょうか?
それでは解説していきます。
習慣や癖ができるまでの流れ
習慣ができるまでのステップは3つあります。
ステップ1:きっかけ
ステップ2:行動
ステップ3:報酬
この流れ(ステップ1~3)を繰り返していくことで、習慣は作られていきます。
そして、この流れで「習慣的な行動」も行われています。
「ついついお菓子を食べてしまう習慣」を例にして解説していきます。
お菓子を食べる習慣
・きっかけ=お菓子を見る
・行動=お菓子を食べる
・報酬=甘い(満足する)
このような流れです。
何も特別なことはしていません。
ただ、お菓子を見て、食べただけです。
しかし、習慣の恐ろしいところは、何度も繰り返していく内に、習慣が強くなってくることです。
これがお菓子食べることを、やめられない原因です。
習慣化するとどうなるのか|脳の使い方が変わる
"自転車の乗り方"や"スマホのフリック入力"は初めはなかなか上手く行きませんが、何度も繰り返していく内に自然に「何も考えなくてもできる」ようになってきます。
これは行動が「習慣化」したことが理由です。
"お菓子を食べる"も同じように何度も繰り返していく内に、きっかけがあれば「何も考えなくても」食べるようになってしまうのです。
習慣になってしまうと、お腹が減っているかどうかは関係ありません。
お菓子が目に入ったら、気が付いたら食べている状態になってしまうのです。
実際、お菓子などの美味しいと感じるものは、オレキシンという物質の分泌を促進します。
オレキシンは胃のスペースを空ける働きをするので、直前にお腹がいっぱいでも食べることができてしまうのです。
「デザートは別腹」は、本当に胃のスペースが空いているのです。
私達はが意思決定を行う際に、使用している脳の部分は「前頭前野」と呼ばれる部分です。
あなたが「お菓子を食べるか食べないか」で悩んでいたら、そのときは「前頭前野」が使われています。
「前頭前野」は意思決定を行っている部分と言われており、「意志の力」はここから生じています。
しかし、「前頭前野」には致命的な弱点があります。
それは、エネルギー消費が激しいことです。
脳の中でも「前頭前野」は非常に賢い部分ですが、多くのエネルギーを消費するので、
日常の行動全てを「前頭前野」を使って行おうとすると、とてつもないエネルギーが必要となり、とても疲れてしまいます。
進学や引越しなどで、環境が変わった直後は、普通に生活していても疲れませんか?
これは、生活がまだ習慣化できていないことが原因です。
いつまでもそのままだと、生活に問題があります。
そこで登場するのが、「大脳基底核」と呼ばれる場所です。
「大脳基底核」も「前頭前野」と同じ、脳の一部です。
「大脳基底核」の特徴は、特定の行動を繰り返すのが得意で、エネルギー消費が少ないことです。
人間の脳の動きは複雑で、すべてがわかっている訳ではありませんが、習慣的な行動に「大脳基底核」が重要な役割を果たしていることは知られています。
「大脳基底核」は繰り返し行われる行動を、エネルギーをあまり使うことなく行うことができるので、日常生活では大活躍しています。
靴紐を結んだり、椅子に座るなどの行動をあなたは考えなくてもできるはずです。
一見簡単に思えますが、靴紐を結ぶのも初めはみんな難しかったはずです。
(ちなみに私は、小学校低学年まではマジックテープでくっつけるタイプの靴でした。初めはかなり苦労した記憶がぼんやりあります。)
靴紐を結ぶという作業も意識してやってみると、意外と複雑な作業をしていることがわかります。
自転車や車の運転も同じで、よくよく考えてみれば、かなり複雑なことをやっていす。
このように一度習慣化してしまえば、複雑なことでも考えずに行うことができます。
しかし、「大脳基底核」にも弱点があります。
それは、良い悪いを判断することができないことです。
習慣化の良い点は、考えなくても自動的にできることです。
しかし、逆に本当はやりたくないことでも「きっかけ」さえあれば自動的に行なってしまいます。
一度完全に習慣化してしまうと、止めるのは難しいです。
飲酒・タバコ・食べすぎなど、口では止めると言っていても止めれない理由は、それが習慣化してしまっているからです。
決して本人の意志の問題ではありません。
このことを理解していないと、いつまで経っても「意志の力」で挑戦し続け、負け続けてしまいます。
いかがでしたか?
あなたの「習慣」への理解が少しでも深くなっていれば、嬉しいです。
具体的にはどのようにして習慣を変えれば良いのかは、別の記事で書こうと思っています。
お待ちいただけると幸いです。
それでは次の記事で