
やる気が続かなくて、ダイエットが続かない人はとても多いです。
どうやったらやる気が長続きするのか誰でも知りたいと思います。
結論から言うと、残念ながら「やる気は続きません!」
そう言い切るのには根拠があります。
あなたの過去の経験を思い出してください。
やる気がずっと続いてきた経験がありますか?
私にはありません。
そもそも、自分で自分のやる気はコントロールできませんよね?
やる気は毎日のちょっとしたことによって、変わってしまいます。
やる気を奪う、ちょっとしたこと
- なんとなく寝起きが悪い
- 友達とケンカした
- 仕事が忙しい
日々のちょっとしたことが、あなたのやる気を奪っていきます。
そんな不安定なやる気に左右されて、「今日は運動しない」、「今日は好きなものを食べる」なんてことをしていたら、いつまで経ってもダイエットは成功しません。
あなたがやるべきことは、やる気を出すのではなく、習慣を作ることです。
やる気でダイエットが成功しない理由
やる気だけでダイエットを成功させるのは不可能です。
理由はいくつかあります。
やる気がダイエットに向かない理由
- やる気は短期間しか続かない
- やる気は簡単に邪魔される
- ダイエットは継続しないと意味がない
やる気は短期間しか続かない
まず、やる気は短期間しか続きません。
これは過去のあなたの経験からわかるはずです。
テストが近づいてくると、今回はちゃんと勉強しようと”やる気”がわいてきますが、実際にテストに向けて毎日勉強できますか?
「今回はちゃんと勉強しよう!」と思った日は勉強できるかもしれませんが、次の日は?その次の日は?、毎日「勉強しよう!」なんて”やる気”はわいてきません。
”やる気”はもって1日です、寝たら消えます。
それくらい”やる気”は不確かなものなんです。
勉強中に、友達からLINEが来たり、親に呼ばれたりした後に、「せっかく集中してたのに邪魔された!もうやる気なくなった!」こう思ったことはありませんか?
友達や親はあなたが勉強に集中していることなんて知らないし、コントロールできません。
一旦やる気がなくなると、もう一度やる気を出すのが難しいことは、あなたもよく知っているはずです。
すぐに終わることなら、やる気に頼っても良いですが、ダイエットには向きません。
毎日、朝起きて「今日もダイエット頑張るぞ!」と思える人はいないと思います。
ダイエット以外のやる気が邪魔する
やる気、つまり「○○しよう!」と思う気持ちは、瞬間、瞬間に生まれます。
スマホが目に入れば、「SNSを見よう!」というやる気が生まれます。
テレビが目に入れば、「ドラマを見よう!」というやる気が生まれます。
こんな風に、いつどこでやる気が発生するかは自分でコントロールできません。
あなたが「ダイエットしよう!」とやる気になったのには、あなた以外の要素が関わっているはずです。
- 友達がダイエットを始めた
- 好きな人ができた
- 健康診断で指摘された
あなた以外のものから、あなたのやる気は刺激されています。
ずっとダイエットをしたいと思えるような刺激があれば良いですが、そんな都合の良いことはありません。
やる気がなくなる原因
- 「別にそのままの体型で良いじゃん」と言われた
- 失恋した
- 近所に美味しいケーキ屋ができた
色々なことで、あなたのダイエットのやる気がぐらつきます。
やる気がなくなる要素は、あなたではコントロールできないことがほとんどです。
コントロールできない要素に簡単に邪魔される”やる気”に頼るのは、ちょっと風が吹いたら墜落する飛行機に乗っているようなものです。
そんな飛行機には乗りませんよね?
ダイエットは継続しないと意味がない
とにかくダイエットは継続しないと意味がありません。
私は、「1ヶ月で○○キロ痩せた!」という人を見ると「その後は?」といつも思います。
「1ヶ月で○○キロ痩せた!」なんて、どうでもいい結果です。
ダイエットの最終目標は「健康的で魅力的な体型を維持する」だからです。
短期間で、何キロ痩せようが、その後リバウンドしてしまっては意味がありません。
目標を達成してから、それを維持することがとても大切なことです。
ダイエットとリバウンドを繰り返すのが、理想な人なんていないはずです。
一度痩せたら、その状態をキープしないといけません。
万が一やる気によって、ダイエットに成功したとしても、やる気でその状態をキープするのは不可能です。
やる気でダイエットをしてしまうと、やる気がなくなったら、元の生活に戻ってしまいます。
当たり前ですが、ダイエット前と同じ生活をしていたら、徐々にダイエット前の状態に戻っていきます。
そうならないためにも、一時的なやる気に頼ったダイエットではなく、ダイエットを習慣にすることが大切です。
お風呂に入る、歯を磨くと同じように、ダイエットを毎日絶対にすることにできれば、確実に成功できて、その後も継続できますよね?
記事の後半では、ダイエットを習慣にするポイントについてお話します。
ダイエットを習慣にするポイント
ダイエットで大切な習慣は数多くありますが、ここでは「食事」と「運動」についてお話したいと思います。
「食事」と「運動」の習慣さえ、身につけることができれば、かならずダイエットの成功に近づけるはずです。
さっそく「食事」の習慣からお話していきます。
食事の習慣
ダイエットで食事と言うと、多くの人が空腹を我慢しながら量を減らして痩せようと頑張ってしまいます。
忍耐力の強い人なら、1ヶ月以上続けることができるのかもしれませんが、ほとんどの人はできません。
そもそも、食事制限によるダイエットはリバウンドするダイエット方法なのでおすすめできません。
食事の習慣は”置き換える”ことが重要です。
あなたを太らせている食べ物から、あなたを痩せさせてくれる食べ物に置き換えるのです。
ダイエットのために炭水化物を食べないという人がいますが、これは間違いです。
そもそも炭水化物って、何なのか知っていますか?
「炭水化物=糖質」は間違いです。
「炭水化物=糖質+食物繊維」が正しいです。
糖質の摂りすぎが、太る原因であることは間違いではありません。
だからと言って、炭水化物をとにかく食べないと言うのは間違いです。
”太る炭水化物”と”太らない炭水化物”があります。
太る炭水化物は、白米・小麦粉を使ったパンやパスタなどです。
反対に太らない炭水化物は、玄米・全粒粉パスタ・蕎麦などです。
この2つの違いは、精製の度合いによります。
白米と玄米の違いが一番わかりやすいと思います。
玄米は、収穫した稲の籾(もみ)から籾殻を取り除いただけの状態です。
白米は玄米からさらに、胚芽と糠(ぬか)を取り除いて、胚乳のみにした状態です。
カロリー的にはほとんど変わりませんが、栄養素は全然違います。
玄米から白米にするときに取り除かれた、胚芽と糠(ぬか)には、食物繊維やビタミンなどの栄養素がたくさん入っています。
なぜ、そんなに栄養豊富なのに取り除かれてしまうのか?
それは、単純に取り除いたほうが美味しいからです。
玄米のままだと、硬くパサパサしています。
噛んでも、すぐには甘みを感じられません。
なので、柔らかくてもっちりしていて、噛んだらすぐに甘みを感じられる白米にまで精米されるのです。
このように、精製されればされるほど糖質だけの状態に近づきます。
糖質だけを摂取すれば、もちろん太ります。
なので、できるだけ精製されていない食物繊維を豊富に含んだ、炭水化物に置き換えていきましょう。
いちなり全部変えようと思わないでください。
かならず挫折します。
できる範囲でちょっとずつ、主食を精製度合いの少ない炭水化物に置き換えていってください。
炭水化物の置き換え
- 白米と玄米を半々にする
- パスタを全粒粉のものにしてみる
- うどんから蕎麦に変える
ちょっとしたことから初めてみてください。
精製度合いがわかりにくければ、”色”で判断してください。
白い炭水化物は精製度合いが高く、色がついている炭水化物は精製度合いが少ない。
ざっくりと色で判断してもOKです。
自然界に真っ白なものは少ないですよね?
多少色が付いているのが普通です。
特に主食となる穀物類は茶色いことが多いので、主食を茶色い炭水化物にするのが簡単で効果的です。
運動の習慣
運動を習慣にするためにはどうしたら良いのか?
答えは「小さく始める」ことです。
やる気に頼って運動を始めると、初日が一番頑張って、日に日に運動時間が短くなっていくという残念な結果になります。
なので、絶対に毎日できるぐらいの運動から始めることが大切です。
運動能力は人それぞれなので、一概には言えないので、ここでは”人生でまったく運動してこなかった人”を例にします。
おそらく「簡単すぎるだろ」と思われるかもしれませんが、これくらい小さく始めることが習慣にするには大切なことなのです。
”人生でまったく運動してこなかった人”の運動の始め方
- 駅では階段を使うと決める
- 夕食前に1回以上、腕立て伏せをすると決める
- お風呂に入る前に、1回以上スクワットすると決める
こんな簡単なことなら誰でもできると思うかもしれませんが、できている人がどれだけいますか?
毎日腕立て伏せを1回以上する人がどれだけいますか?
こんな簡単なことでも、毎日できる人は10人に1人ぐらいです。
それなのに、いきなり「腕立て・腹筋を毎日100回!」みたいな無謀な目標を設定しても、絶対に守れません。
始めはできるだけ、簡単にして、慣れてきたら回数や時間を増やしていけば良いんです。
体調が良い日は10回以上できるかもしれません、体調が悪い日は1回しかできないかもしれません。
回数は重要ではありません、とにかく毎日継続することが大切なのです。
毎日継続することができれば、いつか習慣になります。
歯を磨く、お風呂に入る、服を着替えることと同じように、「やらないと気持ち悪い」と思い始めたら、習慣になってきた証拠です。
どんなに小さくても良いので、毎日運動するようにしましょう。
もう1つのポイントは「~のとき、○○する」と事前に具体的に決めておくことです。
この方法を「if-then プランニング」と言います。
if-then プランニングの効果は科学的にも証明されています。(*1)
if-then プランニングを使用して運動を初めたグループは、if-then プランニングを使わないで運動を始めたグループと比較して、約3倍運動を習慣化することができたという衝撃的な数字もあります。
できるだけ具体的に決めておくことが重要です。
「毎日1回以上腕立て伏せをする」ではダメです。
「”夕食前に”1回以上、腕立て伏せをする」と決めましょう。
1日の中でいつやっても良いという風にしてしまうと、だいたい後回しにして、サボってしまいます。
毎日絶対にする行動の前に、くっつけるのが理想的です。
そうすれば、やるかやらないかを考える必要もなくなり、スムーズに始めることができます。
私の場合は、朝家を出る前とお風呂前に運動しています。
慣れれば一連の流れになるので、忘れることもありません。
if-then プランニングは誰でもできて、習慣化できる確率を劇的に高めてくれる方法なので、ぜひ活用してみてください。
いかがだったでしょうか?
食事・運動、それぞれの習慣を身につけて、ダイエットを成功させましょう。
あなたもかならずできるはずです。
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【参考文献】
(*1)
Peter M.Gollwitzer, PaschalSheeran
Implementation Intentions and Goal Achievement: A Meta‐analysis of Effects and Processes.