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朝食をがっつり食べると痩せるはウソ?【ダイエットと朝食の関係】

ダイエットと食事時間の関係

 

疑問を持つ人
朝しっかり食べて、夜あんまり食べない方が痩せるってホントなの?
そもそも食事時間って体重にどれくらい影響するの?

 

ダイエットをしているほとんどの人はが食事内容には、気を使っていると思います。

 

  • 炭水化物を減らす
  • 揚げ物を食べない
  • 野菜をたくさん食べる

 

色々な形で努力されていると思います。
それと同じくらい、食事の時間にも気を使っていますか?

 

実際にそうしているかはともかく、多くの人はこう思っています。

 

「朝食をしっかり食べて、夕食をあまり食べなければ痩せられる。」

 

あなたもこう思ってはいませんか?

 

朝にしっかり食べることで……

 

  • 昼と夜の食べる量が減り、1日でのトータル摂取カロリーが減る
  • 代謝が良くなり、痩せやすい体になれる

 

逆に朝しっかり食べないと……

 

  • 昼と夜の食べる量が増え、1日でのトータル摂取カロリーが増える
  • 代謝が悪くなり、太りやすい体になる

 

しかし、このみんなが信じている「朝食をがっつり食べれば痩せられる」。
このことが科学的には正しくないとしたら、驚きませんか?
この記事では、本当に痩せやすい食事時間について解説していきます。

 

世界中の研究結果をベースにわかりやすく簡単に説明していきますので、安心してお読みください。
記事の最後には私が実践している、ダイエット食事方法もご紹介しますので、よければ参考にしてください。

 

 

 

朝食と夕食、どっちをがっつり食べる?|ダイエットの話

どっちを選ぶ

 

「朝食は食べないと太る」というウソ

 

あなたは朝食と夕食どちらが大切だと思いますか?
多くの人が、「朝食は1日でいちばん大切な食事だ」と言います。
一見当たり前の考えのようですが、よく考えてみてください。
人間が朝食を食べ始めたのは最近です。

 

現代のように朝食が当たり前になった1つのキッカケを作ったのが、あなたもご存知のトーマス・アルバ・エジソンだと言われています。
あなたも知っての通り、エジソンは発明王として有名です。
トースターもエジソンの発明の1つです。
そしてエジソンは発明家としてだけでなく、起業家としても優秀だったことが知られています。

 

エジソンはトースターを発明しただけでなく、トースターを売るために「1日3食」を食べることが健康的だと宣伝し始めたと言われています。
それまで、アメリカでは「1日2食」が一般的だったそうです。

 

当たり前ですが、エジソンの時代から現代になるまでの間で、人間の構造は変わっていません。
それまでの何千年の間、人類には朝食を食べる文化はありませんでしたが、ここ200年の間で急に人類は朝食を食べ始めたのです。
そして、最近人類は肥満という病気と戦い出したのです。

 

(余談)
ちなみに、エジソンが全ての電気の生みの親みたいな認識は間違っています。
エジソンが発明したのは直流電気で、世界中の送電網は交流電気を採用しています。
あなたの家のコンセントも交流です。

 

ここまでの話で、なんとなくわかっていただけたと思いますが、私は朝食は食べなくてもいいと思っています。
理由は3つあります。

 

朝食を食べなくても問題ない理由

  1. 朝食を食べないと、1日でのトータル摂取カロリーが増えるはウソだから
  2. 朝食を食べないと、代謝が悪くなり、太りやすい体になるはウソだから
  3. 朝食を食べると、食事と食事の間隔が狭くなってしまうから

 

1.と2.はあなたの常識とは逆のことを言っていると思います。
なかなか信じられない気持ちもわかります。
しかし、研究によって朝食のメリットは否定されているのです。

 

2016年に朝食と肥満の因果関係を調べた研究が発表されました。
肥満気味の男女を集め、「朝食を食べるグループ」と「朝食を食べないグループ」に分かれてもらい、代謝量(エネルギーの消費量)や1日トータルの食事量の変化を調べました。(*1)

 

今までの常識だと、「朝食を食べるグループ」の方が摂取カロリーは少くなって、代謝は上がると思われていました。

 

1日で食べる合計量(摂取カロリー):「朝食を食べないグループ」>>>「朝食を食べたグループ」
エネルギー消費量(代謝量):「朝食を食べないグループ」<<<「朝食を食べたグループ」

 

しかし、実験の結果は違いました。
朝食を食べないグループ」の方が摂取カロリーが少なく、代謝は変わらないという結果になったそうです。

 

1日で食べる合計量(摂取カロリー):「朝食を食べないグループ」<<<「朝食を食べたグループ」
エネルギー消費量(代謝量):「朝食を食べないグループ」=「朝食を食べたグループ」

 

この研究結果から朝食を食べても、ダイエット的にはメリットがないことがわかりました。
そしてメリットがないだけではなく、逆にデメリットもあることがわかっています。

 

朝食をがっつり食べるデメリット

 

朝食をがっつり食べてしまうと、朝からしっかりインスリンが分泌されることになるので、太りやすくなります。
私達が食べ物を食べて血液中にグルコースが入ってくると、膵臓からインスリンと呼ばれるホルモンが分泌されます。
糖尿病の方が治療で使われている、「インスリン注射」と同じインスリンです。
インスリンは血液中のエネルギー(グルコース)を細胞で使えるようにしてくれる大切な役割がありますが、大量のインスリンが長時間分泌されている状態になると私達の体はインスリンに慣れてしまいます。
これを「インスリン抵抗性」と言います。

 

インスリン抵抗性が高くなると、細胞の中にエネルギーが入って行きづらくなってしまいます。
つまり、エネルギーであるグルコースを消費する能力が落ちるのです。
体的にはエネルギーがなかなか入ってこないので、「もっと欲しいエネルギーが欲しい」そして「できるだけつかわないように節約しよう」という状態になります。
そうしないと死んでしまいますからね。

 

そして、このサイクルが繰り返されてどんどん太っていくということです。
もちろん朝食を食べる人が全員太っているわけではありません。
ですが、肥満大国アメリカのように、朝から砂糖たっぷりの甘いシリアルやジャムを塗ったトーストを食べるのはやめましょう
朝からインスリンが大量に分泌されるので、確実に太りやすくなります。

 

そもそも人間は朝食を食べなくても、朝起きる前から動くためのエネルギーの準備をしています。
朝起きる直前に、アドレナリンやコルチゾールといったストレスホルモンが分泌されて、脂肪細胞に貯められているエネルギーを、筋肉などの他の細胞で使える状態にしてくれます。
なので、朝食べないとエネルギーが体にまわらないはウソなんです。

 

ほとんどの人は習慣で朝食を食べているだけです。

 

小さい頃から、「朝ごはんをちゃんと食べなさい」と親に言われてきたから、大きくなっても食べているだけなんです。
一度にそれほど食べられない成長期の子供は別として、朝起きてすぐにお腹が空いている人は珍しいです。

 

絶対に朝食は食べるなとは言いませんが、

 

  • 砂糖入りのシリアル
  • 菓子パン
  • トースト(マーガリン+ジャム)

 

ダイエット中なら、上に書いたようなメニューを食べないことをおすすめします。
冷静になって考えてください。

 

菓子パンやトーストを食べて太らないはずないですよね?
「朝だったら食べても太らなくて、昼だったから食べたら太る」そんな不思議な食べ物はこの世にありません。
健康に悪く太りやすい食べ物は、いつ食べても健康に悪いし太りやすくなります。

 

そんな普通の感覚を狂わせるほど、朝食をしっかり食べれば太らないという迷信は、私達に強い影響を与えているのです。

 

午後眠くなりにくい昼食のポイント|ダイエットにも効果あり

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昼食をがっつり食べるのは眠くなる原因

 

あなたは午後の仕事中や授業中に眠くなっていませんか?
もし毎日ウトウトしているのなら、それはあなたの昼食が原因かもしれません。

 

急激に血糖値が上がるような食べ物を食べると、その後急激に血糖値が下がることが知られています。
このことを「血糖値スパイク」と言います。

 

血糖値スパイク

 

血糖値の上がり方を決めているのは、食事の中身と量です。
量に関しては説明する必要はないと思います。
お腹いっぱい食べた後は眠くなりますよね。
できれば腹八分目ぐらいにするのがいいでしょう。

 

でも、お腹いっぱい食べたいですよね。
わかります。
私も食べるなら、お腹いっぱい食べい派です。

 

なので、私は昼食の量ではなく内容に気をつけるのをおすすめしています。
昼食に食べると、午後眠くなる食べ物はこんな食べ物です。

 

  • パン
  • 白米(丼物)
  • ラーメン
  • 揚げ物

 

「主食ほとんどアウトじゃん!」と思われていると思います。
私達が主食としているもののほとんどが"精製された炭水化物"です。
精製された炭水化物は、他の食べ物よりも急激に血糖値を上昇させるので午後の眠気の原因になります。

 

午後にウトウトしたくのないなら、

 

  • 玄米
  • 蕎麦
  • サラダ
  • 肉(加工肉はダメ)

 

などの血糖値が上がりにくい食べものを食べるといいでしょう。
よく「低GI」と言われている食品です。
低GIの食品リストを下に貼っておくので、参考にどうぞ。

 

低GIの食品リスト

  • 主食:玄米、蕎麦、全粒粉のパン・パスタ
  • 肉・魚:基本的にOK
  • 野菜:じゃがいも、にんじん、とうもろこしなど以外
  • 果物:基本的にOK

 

日本人なので、どうしても白米が食べたいという気持ちもわかります。
その場合は、先に野菜などを食べてから食べると血糖値の上昇をおさえられます。
まず白米から食べたい気持ちはわかりますが、ぐっとこらえましょう。

 

おすすめのダイエット食事方法|朝食は食べない

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ここまで話してきた内容をふまえて、私が実践している食事方法をお教えします。
私がこの食事方法に変えたのは、1年ほど前ですが、1年で体脂肪率をグッと減らすことができました。
(おかげで腹筋も割れました)
あなたのダイエットに役立てていただけると嬉しいです。

 

ざっくり言うと

 

おすすめ食事方法

  • 朝:食べない
  • 昼:野菜中心の炭水化物少なめ
  • 夜:(加工食品以外の)好きなもの
  • 間食:昼~夜の間はOK(ナッツなど)

 

朝は食べずに、昼と晩は満足するまで食べます。
食べる量は我慢しなくてもOKです。
ただ食事内容には気をつけましょう。
とは言っても、糖質制限や脂肪制限は必要ありません。
加工された食品だけを避けましょう。

 

加工された食品には、精製された穀物や果糖ぶどう糖液糖、人工甘味料などが使われており、たとえカロリーが少なかったとしても体に悪影響を与えます。
野菜を中心に、肉や魚をバランスよく、焼く・蒸すなどのシンプルな調理方法で食べましょう。
初めてすぐは、ファストフードなどの濃い味付けが恋しくなるかもしれませんが、しばらくすれば食材そのものの味が感じられるようになってきます。
加工食品の分類については「NOVA分類」という基準もありますので、気になればチェックしてみてください。

 

間食に関しては、お腹が減っていなかれば食べないほうが良いですが、おやつ時にお腹が減ってくるのであればナッツを食べましょう。
ナッツにはダイエットに効果的な成分がたくさん含まれており、間食にはおすすめです。
特にクルミには、DHAやEPAと呼ばれる、頭に良い成分も豊富に入っているので、特におすすめです。
味付けされていない、素焼きや生のものを選ぶことも忘れないでください。
ナッツだけじゃ飽きるという人には、カカオ70%以上のチョコレートもおすすめです。

 

そして、夕食はできるだけ早めに食べましょう。
昼食から8時間後を目安に、最低でも寝る2時間前には食べ終わりましょう。
夕食をできるだけ早く食べた方が良い理由は2つあります。

 

  • 次の日の昼食までの間隔を長くする
  • 睡眠の質を下げない

 

食事と食事の時間をできるだけ長くすることがポイントです。
食事と食事の時間が長くなればなるほど、人間の体は蓄えられている脂肪をエネルギーとして使ってくれます。
朝食を抜くことで、夕食~昼食の間隔が14~16時間は空くと思います。
そうすることで毎日ちょっとした断食「プチ断食」状態を作ることができます。

 

断食には様々なメリットがあることが知られており、ダイエット効果もその1つです。
プチ断食は海外では「リーンゲインズ」と呼ばれており、筋肉が減りにくいと言われています。
私も1年以上この方法で食事を行っていますが、脂肪だけが減って筋肉は減っていません。
毎日お腹いっぱい夕食を食べて、体脂肪率10~11%をキープできているので、かなりおすすめの方法です。

 

そして、寝る2時間以内に夕食を食べてしまうと、睡眠の質が下がることがわかっています。
十分に消化が終わっていない状態で眠ってしまっているからです。
睡眠の質が下がると睡眠不足の原因になり、睡眠不足になると太りやすくなることが研究で証明されています。
しっかり眠れないとシンプルに健康に悪いので、できるだけ早めに夕食は食べましょう。

 

最後に繰り返しになりますが、朝食は食べなくても大丈夫です。

 

私達の体は起きる前に、起きるための準備をしてくれています。
蓄えられている脂肪やグリコーゲンからエネルギーになるグルコースを作ってくれているのです。

ですから、私達は朝食を食べなくても元気に動くことができるのです。
せっかく体に蓄えられている余分なエネルギーを使ってくれているのに、朝食を食べてしまうとまた体が余分なエネルギーを脂肪として貯めてしまうことになります。
あなたが成長期、スポーツ選手出ない限り、朝食は必要ないと思います。
私は朝食をやめてから体脂肪が減りました。

 

おすすめ食事方法

  • 朝:食べない
  • 昼:野菜中心の炭水化物少なめ
  • 夜:(加工食品以外の)好きなもの
  • 間食:昼~夜の間はOK(ナッツなど)

 

とてもシンプルですが、ダイエットには効果的な食事方法です。
ぜひ、お試しください。

 

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(*1)
Chowdhury EA, Richardson JD, Holman GD, Tsintzas K, Thompson D, Betts JA.
The causal role of breakfast in energy balance and health: a randomized controlled trial in obese adults.
Am J Clin Nutr. 2016 Mar;103(3):747-56.

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