
1日で一番大切な食事は朝・昼・晩はどれですか?
こう聞かれから、あなたはどう答えますか?
おそらく「朝食」と答えるのではないでしょうか。
多くのメディアで、「朝食をしっかりと食べないと太りますよ」
こういったことを聞いてきたから、あなたは朝食が大切だと答えたはずです。
ですが、その言葉とは反対に、健康的な朝食を食べている人がどれだけいるでしょうか?
少なくとも私の周りには、朝からしっかりと調理されたバランスの良い食事をしている人はいません。
昔の私を含めて、トーストや菓子パンなど簡単に食べられるようなものを、ただ食べているだけです。
栄養バランスも何も考えていませんでした。
ただ食べれば良いと思っていました。
でも、冷静になって考えてみると、そんな朝食に意味はあるのでしょうか?
そもそも、朝起きて直後はお腹が減っていません。
そして、何よりトーストや菓子パンを食べて健康になれるでしょうか?
答えはもちろん「ノー」ですよね。
そこで、私は疑問に思いました。

それからは、色々な本や論文を参考にしながら、朝食の必要性について考えてきました。
そして、たどり着いた結論が「朝食は必要ない」です。
この記事では、どうして私が「朝食は必要ない」という結論に至ったかを解説しています。
- ダイエットのために食事を見直している人
- 本当に健康的な食事方法に興味がある人
- 朝食について疑問を持っている人
こんな人に読んでもらいたい内容になっています。
特にダイエットで、食事を見直している人には朗報です。
無理に朝食を食べなくても痩せることは可能です。
むしろ食べないほうが痩せます。
これは私の個人的な意見ではなく、科学的な根拠がある内容です。
あなたの朝食に対する見方が変わる内容になっていると思います。
ぜひ最後までご覧になってください。
食べたら太る朝食の内容|ダイエットの敵
あなたはどんな朝食を食べていますか?
野菜やタンパク質のバランスをしっかりと考えて、毎朝料理してる。
そうであれば、私から言うことは何もありません。
ぜひ、その習慣を続けてください。
でももし、トーストや菓子パンに機会的にかじりついているだけなら、ちょっと待ってください。
本当にそれが健康的な食事に思えますか?
そして、その食生活で痩せることができると思いますか?
私を含めて、働いている人や学生の方の多くは、朝起きてから1時間以内に家を出る人がほとんどだと思います。
朝の時間は何よりも貴重!
これはみんなが思っていることです。
寝起きのボーっと状態で、顔を洗ったり、歯を磨いたり、髪型を整えたりと大忙しです。
「お腹が減ったな~」と思うことは、あまりありません。
そして、時間がないからすぐに食べられる、トーストや菓子パンなどを食べてしまうのです。
私も数年前までは、ただ習慣としてお腹はすいていないのに、毎日トーストを作業的にかじっていました。
ここで冷静になって考えてみてください。
トーストや菓子パンに、必要な栄養素が含まれていると思いますか?
残念ながら、トーストや菓子パンはどんなに良い商品を選んでも、小麦粉と砂糖の塊です。
そんなものを食べ続けて、ダイエットが成功するはずがありません。
別に、トーストや菓子パンを全否定する気はありません。
たまに、それらを食べたくなる日があっても、全然問題ありません。
問題は食べる頻度です。
これらの”加工された炭水化物”だけを毎日食べていたら、太ります。
炭水化物は加工されればされるほど、純粋な糖に近づきます。
つまり、砂糖に近づくのです。
米が精米されればされるほど、美味しく感じるのも同じ理屈です。
精米が進めば進むほど、食物繊維やビタミンなどの必要な栄養素は失われていますのです。
繰り返しになりますが、精製された小麦粉と砂糖で作られているトーストや菓子パンを食べて痩せることはありません。
それは、朝食だろうと夕食だろうと関係ありません。
朝食になら何を食べても、痩せられるというのは幻想です。
明日から、朝にトーストにかじりつく生活はやめましょう。
それではいつまで経っても、ダイエットは成功しません。
朝食が必要ない理由|体のメカニズム
朝、お腹すいてますか?
朝食を食べる理由は、人それぞれだと思います。
- 子供の頃から食べてきたから
- 親に食べろと言われてきたから
- テレビで言ってたから
しかし、多くの人はお腹がすいていないのに朝食を食べているのではないでしょうか?
朝の活動に必要なエネルギーを取り込むという意味では、朝食は要りません。
私達の体は起きる前に、朝活動するための準備をしてくれているからです。
朝起きる準備の1つとして、蓄えられている脂肪やグリコーゲンから、エネルギーになるグルコースを作ってくれています。
なので、私達は朝食を食べなくても元気に動くことができるのです。
朝食を食べないと、動けなくなった経験はありますか?
朝から激しい運動をする運動部やアスリートでない限り、そんなことにはなりません。
もし、朝食を食べないと満足に動けないなら、私達人類はとっくに絶滅しています。
昔は現代と違って、冷蔵庫も保存食もありません。
人類の歴史上、獲物を獲ってきて食べる「狩猟生活」の方が長いです。
そこから稲作などが発達してきましたが、私達の遺伝子は大きくは変わっていません。
獲物を獲ってくる → 食べる
この順番が基本です。
何も行動していないのに、目の前に食べ物がある状態なのは現代の人間だけです。
むしろ朝食を食べるほうが動物的には、不自然なことなのです。
そして、人間は毎朝自分が溜め込んでいる脂肪からエネルギーを作り出す機能を持っています。
せっかく余分な脂肪をエネルギーに変えてくれているのに、そこに朝食を食べてしまうと、せっかく使ったエネルギーを体が再び溜め込んでしまうことになります。
朝食の内容が、加工された炭水化物なら、より脂肪となるでしょう。
「朝食を食べないと太る」は嘘
本当に朝食を食べなくても太らないのでしょうか?
「朝食を食べないと太る」と思っている理由としては、以下の2つの理由が考えられます。
- 朝食を食べないと、昼食を食べすぎてしまう
- 朝食を食べないと、脂肪が燃えにくい体になる
この2つの理由は、科学的な実験によって否定されています。
順番にわかりやすく解説していきます。
朝食の有無と、エネルギーの消費量、1日トータルの食事量の関係
【論文】
2016年に発表された論文を紹介します。
この研究は、朝食と肥満の因果関係を調べるために行われた研究です。
肥満気味の男女を集め、「朝食を食べるグループ」と「朝食を食べないグループ」に分かれてもらい、代謝量(エネルギーの消費量)や1日トータルの食事量の変化を調べました。(*1)
今までの常識
1日で食べる合計量(摂取カロリー):「朝食を食べないグループ」>>>「朝食を食べたグループ」
エネルギー消費量(代謝量):「朝食を食べないグループ」<<<「朝食を食べたグループ」
しかし、結果はそんなことはなかったのです。
研究結果
1日で食べる合計量(摂取カロリー):「朝食を食べないグループ」<<<「朝食を食べたグループ」
エネルギー消費量(代謝量):「朝食を食べないグループ」=「朝食を食べたグループ」
朝食を食べたグループの方が、1日の摂取カロリーは結局多くなり、代謝に関しては変わらないという結果になりました。
つまり、”朝食はダイエットの役には立たない”ということがわかったのです。
ちなみに、朝食を食べることによって、”朝のエネルギー消費だけ”は多くなることが確認できたそうです。
朝食を食べたほうが代謝に良いと思われているのは、これが理由かもしれません。
しかし、研究結果にも書いた通り、1日単位で見るとエネルギー消費量は同じです。
研究結果からも示された通り、ダイエットの効果がないのに、わざわざ不健康な食事をする必要があるでしょうか?
朝から、健康的な食事をしているのであれば何も言いませんが、偏った食事をしているのであればやめるべきでしょう。
そもそも、お腹が減っていないのに食べることもおかしいです。
科学的にも、ある程度食事の間隔が広いほうが健康によいことは知られています。
2016年にノーベル生理学・医学賞を受賞した「オートファジーの仕組みの解明」でも、食事間隔を空けるこの有効性が示唆されています。
最後に1冊本を紹介します。
食事間隔を空けることがダイエットに効果的であることを、わかりやすく解説してくれている本です。
この記事で解説してきた内容が、より体系的に理解できるようになっています。
もし、より詳しく知りたいという方は、こちらの本を読んでみてください。
専門的な知識がなくても読めるようになっているので、安心してください。
いかがだったでしょうか?
朝食に対しての考え方が少し変わってきたはずです。
これまで絶対に正しいと思っていたことに疑問を持つことで、変わってくることもあります。
これまでの考え方にダイエットに失敗してきたのであれば、違った考え方でダイエットを初めてみませんか?
きっと結果は違ってくるはずです。
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【参考文献】
(*1)
Chowdhury EA, Richardson JD, Holman GD, Tsintzas K, Thompson D, Betts JA.
The causal role of breakfast in energy balance and health: a randomized controlled trial in obese adults.
Am J Clin Nutr. 2016 Mar;103(3):747-56.