
今回の記事は成人向けです。
お酒は20歳になってからにしましょう。
「ダイエットはしたいけど、お酒もできるなら飲みたい」と思っている人は多いと思います。
結論から言うと、できるなら飲まない方がいいです。
だからと言って、今日からいきなり一滴も飲まないというのは難しいと思います。
私は毎晩飲む習慣はありませんが、休日に時間があれば自宅でワインを飲むこともあるし、友達と飲みに出かけることもあります。
もちろん、つい飲みすぎてしまうことも多いです。
なので、お酒を飲むときにちょっとだけ気をつけたほうがいいちょっとしたポイントもご紹介しようと思います。
ちょっと気をつけるだけで、アルコールによって太ったり、2日酔いを防ぐことができます。
記事の流れ
- アルコールと健康・肥満の関係
- アルコールを飲むときのちょっとしたコツ
アルコールと健康・肥満の関係
「酒は百薬の長」
ちょっとだけ飲んだほうが健康には良いと言ったりもしますが、実際はどうなのでしょうか?
2016年に、適度な飲酒は死亡リスクを減らす効果があるのかを調べた研究があります。
この研究は87件の研究論文、合計3998626人分のデータをまとめたものなので、信頼性はかなり高いと思います。(*1)
研究では、適度な飲酒には死亡リスクを減らす効果が認められないという結果になりました。
適度な飲酒が健康に良い影響を与えるというデータにはならなかったのです。
むしろ全く飲まない方が健康には良いという結果になりました。
なので、健康のためにアルコールを飲んでいるんだという言い訳は通用しないことになります。
そもそも、健康のために飲んでる人なんていないですからね。
みんな酔いたいから飲んでいるんだと思っています。
ダイエットに関しても、アルコールは飲まない方が良いと思います。
その理由は3つあります。
ダイエット中にアルコールはやめておいたほうが良い理由
- お酒にもカロリーはある
- 腸内細菌が死ぬ
- 睡眠が浅くなる
お酒の種類別カロリー
お酒のカロリー(100mlあたり)
- ビール:約40キロカロリー
- 日本酒:約100キロカロリー
- 焼酎:約150キロカロリー
- 梅酒: 約160キロカロリー
- ワイン: 約70キロカロリー
- ウイスキー:約240キロカロリー
数字だけ見てしまうと、「ビールって意外とすくないじゃん」と思うかもしれませんが、ビールと焼酎では飲む量が全然違いますよね。
飲み会だとビールを水の代わりのように飲んでいる人も多いと思います。
中ジョッキが約400ml入るので、1杯飲むと160キロカロリー。
5杯(2L)飲むと800キロカロリーにもなります。
大体1食分のカロリーです。
飲み会などでは、ビールはどうしても飲む量が多くなりがちなアルコールなので注意が必要ですね。
また、ビールに入っている炭酸には食欲を刺激する効果もあるので、食べすぎにも注意しましょう。
よく中年男性のポッコリしたお腹を「ビール腹」と言ったりしますよね。
お腹周りだけについた脂肪は内臓脂肪の割合が高く、様々な健康被害を生み出します。
お腹周りに脂肪がついてきたら、お酒の量を考えたほうが良いかもしれませんね。
腸内細菌が死ぬ
大量のアルコールを飲むと、腸内細菌に悪影響を与えることが知られています。
腸内細菌は私達の健康維持には欠かせない存在です。
別の記事で解説しましたが、腸内細菌の量やバランスが変わってしまうと、それが原因で太りやすくなってしまいます。
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【発酵食品のメリット】発酵食品で腸活|そもそも発酵食品とは
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一度に大量に飲んでしまうと、それだけ与える影響が大きいので、できるだけ一度に飲む量は少なくしましょう。
特に、チューハイやカクテルなどの甘味料が入っているものは強い影響を与えてしまいます。
反対に、赤ワインに含まれるポリフェノールは腸内細菌に良い影響を与えることが知られており、1日にグラス1~2杯の赤ワインを飲むと腸内の炎症がおさえられるという研究結果もあります。(*2)
カロリーだけでなく、それぞれのお酒に含まれる成分によって腸内細菌に与える影響は様々です。
できるだけ、健康に酔っ払いたいのであれば赤ワインがおすすめです。
睡眠が浅くなる
寝る前にアルコールを飲むと、寝付きが良くなると思っている人がいますが、それは間違いです。
寝る前に飲んだアルコールは睡眠の質を下げます。
アルコールを飲んだ状態で意識を失うと、その間は普通に眠っているように感じていますが実は違うことがわかっています。
アルコールを飲んで寝てしまうと、通常の睡眠のときと脳波が違うことが明らかにされています。
そして、アルコールは睡眠を細切れにします。
酔ったまま寝てしまうと、夜中に何度も起きていることが多いです。
朝までグッスリだったという人は、起きたことを忘れているだけです。
睡眠の質が下がってしまうと、十分な時間眠っていても睡眠不足になります。
睡眠は質と量の両方が大切だからです。
睡眠不足になると、食欲が増加したり、代謝を低下させることがわかっています。
また、睡眠不足になるとジャンクフードを食べたくなるという研究結果もあります。
睡眠不足になってしまうと確実に太りやすくなるので、アルコールを飲むならできるだけ早い時間に飲み終わりましょう。
私は自宅でワインを飲むときは昼に飲んで、夕方には飲み終わっていることが多いです。
昼間から飲んでいると言うと、「こいつ大丈夫か?」と思われそうですが、睡眠の質を確保するためには昼間に飲んだほうが良いです。
ダイエット中だけど、会社の付き合いでどうしても飲み会に行かないといけないという人も多いと思います。
その場合は、一次会で帰りましょう。
二次会まで行ってしまうと、飲み終わってから寝るまでの間がとても短くなります。
その短い時間では、アルコールを十分に分解することができないので、睡眠に与える影響も大きいです。
2軒目、3軒目と行きたくなる気持ちもわかりますが、ダイエットと健康のためと思って我慢して帰りましょう。
飲み会の開始時間を早めるのも良いと思います。
アルコールを飲むときのちょっとしたコツ
ここまでは、ダイエット中ならできるだけアルコールは飲まない方が良いよという話をしてきましたが
- どうしてもやめられない人
- 付き合いで飲み会に行かないといけない人
こんな人も多いと思います。
アルコール依存症の人は病院で適切な治療を受けたほうが良いと思いますが、仕事の関係上飲み会は欠かせないという人に「今日から一切飲み会に行くな」と言うのは酷でしょう。
飲み会に行ってもお酒は飲まないという選択肢もありますが、周りが飲んでいる中で自分だけが飲まないのはツライですよね。
なので、ここからはアルコールを飲むならこうした方が、体への悪い影響は減らせるよというコツをお教えしようと思います。
いくつかのポイントに気をつけるだけで、アルコールの影響を少なくすることができるので、ぜひ参考にしてみてください。
お酒の種類を考える
アルコールと言っても、様々な種類があります。
もちろん味・アルコール度数も違いますが、それ以外の成分も重要です。
飲むお酒の種類によって、太りやすさが全然違います。
下の一覧は"カロリー"と"健康に良い成分の量"からおすすめ度を決めた一覧ですので、参考にしてください。
種類別おすすめ度
- おすすめ:赤ワイン
- 次におすすめ:蒸留酒(焼酎、ウィスキー、ブランデー、ウォッカ、ジン)
- あまり飲まない方が良い:白ワイン、ビール、日本酒、梅酒
- やめましょう:チューハイ、カクテル
記事前半でもお話しましたが、赤ワインにはポリフェノールが豊富に含まれており、腸内細菌に良い影響を与えます。
それ以外にもポリフェノールには抗酸化作用があり、炎症を抑える効果があるので、肌にも良い効果があります。
次におすすめの蒸留酒は蒸留の過程で、糖質などが取り除かれるのでカロリーはかなり低くなっています。
また、蒸留酒はアルコール度数が高いものが多いので、余程お酒に強くないと大量に飲むことはできないので、結果的に飲む量も少なくなります。
注意点としては、ジュースなどで割って飲んでしまうとせっかくカロリーが低くても意味がないので、ロックや水割りで飲むのが良いでしょう。
同じワインでも白ワインにはポリフェノールは含まれていないので、おすすめ度は下がっています。
ビール、チューハイに関しては記事前半に話したように、飲む量が多くなりがちだったり、甘味料が入っているので、あまり飲まない方が良いでしょう。
一緒に食べるものを考える
ビールを飲みながら一緒に揚げ物を食べたりしていませんか?
ビールなどの炭酸が入っている飲み物と揚げ物の相性はとても良いので、ついつい食べすぎてしまいます。
ですが、アルコールと揚げ物を一緒に摂ってしまうと、とても太りやすくなることがわかっています。
揚げ物などのフライ油に多く含まれるオメガ6脂肪酸は必須脂肪酸ですが、質の悪いものを摂取してしまうと炎症を引き起こし体に悪影響を与えることが知られています。
揚げ物に繰り返し使われた油の質は決して良くはないので、あまり多くの揚げ物を食べることはおすすめできません。
少し難しいかもしれませんが、飲み会の際はできるだけサラダや魚を中心に注文するようにしてみてください。
間に水を飲む
飲み終わった後に水を飲む人は多いですが、アルコールとアルコールの間に水を飲むことも忘れてはいけません。
合間に水を飲むことで、悪酔いや脱水症状も防ぐことができます。
アルコールは水のようですが、利尿作用があり飲んだ量以上の水分が尿として排出されてしまいます。
また、アルコールを体内で無害な状態まで分解するのにも水は必要になるので、アルコールを飲んだら同じ量以上の水を飲むようにしましょう。
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【参考文献】
(*1)
Stockwell T, Zhao J, Panwar S, et al.
Do "Moderate" Drinkers Have Reduced Mortality Risk? A Systematic Review and Meta-Analysis of Alcohol Consumption and All-Cause Mortality.
J Stud Alcohol Drugs. 2016 Mar;77(2):185-98.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26997174
(*2)
Clemente-Postigo M, et al.
Effect of acute and chronic red wine consumption on lipopolysaccharide concentrations.
Am J Clin Nutr. 2013 May;97(5):1053-61.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23576043