この記事では睡眠とダイエットに焦点を当てて、お話しようと思います。
今までは意識してこなかった睡眠と、参考にしていただければ幸いです。
記事の流れ
- 忘れられがちな睡眠
- 眠らないと太りやすい
- 日本人は眠らない
- 私の失敗談
- ショートスリーパーになれるは嘘
忘れられがちな睡眠
あなたは毎日何時間眠っていますか?
こう聞かれたとき、パッと答えられる人は少ないのではないでしょうか。
何時に起きたかは覚えていても、何時に眠ったかは覚えていない、そんな人がほとんどだと思います。
しかし、眠ることはとても重要です。
ダイエットをする上で、ほとんどの人が「食事」と「運動」は気にしますが、「睡眠」は気にしません。
しかし、ダイエットをする上で「睡眠」はとても重要です。
痩せたいのであれば、眠りましょう!
眠らないと太りやすい
さっそくですが、1つ論文を紹介させてください。
【論文】
636095人の女性について、睡眠時間とBMI(平均体格指数)の関係を調べた研究があります。
BMIとは
Body Mass Index(ボディ・マス・インデックス)の略称で、肥満度を表す数字です。
(健康診断結果の体重の横に書いてあることが多いです)
簡単に計算することができるので、計算式を下に記載しておきます。
計算例(身長160cmで体重60kgの場合)
体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))=BMI
60÷(1.6×1.6)=23.4375
【BMI 判断基準(日本版)】
- 18.5未満 低体重(やせ)
- 18.5~25未満 普通体重
- 25~30未満 肥満(1度)
- 30~35未満 肥満(2度)
- 35~40未満 肥満(3度)
- 40以上 肥満(4度)
BMIについて、なんとなくわかっていただけたところで、睡眠との関係に戻ります。
【研究結果】
睡眠時間が7時間より短いと太りやすくなり、8時間よりも長いと太りやすくなるという結果でした。
ほとんどの人が、仕事や家事や学校で8時間以上眠ることは難しいと思います。
ですから、最低でも7時間眠ることがダイエットのためには大切であることが、この研究からわかります。
(10時間眠ろうと思っても、眠れませんよね)
さらに、睡眠不足になるとコルチゾールというストレスホルモンが多く分泌されるようになります。
コルチゾールの作用の1つに、筋肉からグルコース(エネルギー)を作る「糖新生」というものがある。
筋肉がエネルギーとして使われてしまうと、本来使われる予定だった食事でのエネルギーは、使われずに貯められることになる。
つまり、睡眠不足になると筋肉が減って、脂肪が付きやすい体になってしまうのです。
さらにさらに、「睡眠時間が短くなると、食欲が増す」という研究結果もあります。(*2)
睡眠不足の結果まとめ
- 太る確率が高くなる
- 筋肉が減って、脂肪が付きやすい体になる
- 食欲が増す
結論:眠りましょう (。-ω-)zzZ.
日本人は眠らない
日本人は世界トップレベルで眠らないことが知られています。
経済協力開発機構(OECD)が発表しているデータでも、日本人の平均睡眠時間は短いことがわかっており。
さらに、年々短くなってと報告されています。
2014年:7時間36分 → 2018年:7時間22分
私の勝手な感想を言うと、長いなと思いました。
毎日7時間半もしっかり眠れている人が、そんなにいるでしょうか?
実際に、厚生労働省が発表した平成27年のデータでは、半分以上の人が7時間未満しか眠れていないと回答しています。
日本人の睡眠時間が短い理由としては
- 長時間労働
- 通勤時間が長い
- スマホなどのデジタル機器の使いすぎ
- 睡眠を軽く見る風潮
などの理由が考えられます。
どれもすぐには変えられないですが、自分の考え方ならすぐに変えることができます。
昔の私も、睡眠を軽く見ていました。

そして、体調を崩しました。
私の失敗談
何かをするとき時間が足りなければ、睡眠時間を削ろうと思いがちです。
私も学生時代は睡眠時間を削って、ゲームをしまくっていました。
1日平均で3~4時間しか眠っていなかったと思います。
おかげで、月4~6本はゲームをクリアしていました。
しかし、あるときから昼食後の眠気が抑えられなくなり、午後1発目の授業はほとんど起きていられなくなりました。
さらに、頻繁に下痢をするようになり、軽度の風邪に引きやすくなりました。
当時の私は睡眠不足が原因とは思っていなかったので、睡眠を改善しようとはせず、薬に頼りましたが症状は良くなりませんでした。
あるとき、やりたいゲームが少なくなったので、自然と睡眠時間が長くなる時期が訪れました。
しばらくすると、昼食後の我慢できない睡魔も、下痢も、風邪の引きやすさも収まってきました。
そこでようやく私は、睡眠不足が原因だったのかと気が付いたのです(遅い!)。
睡眠不足による、体への影響はこれだけではありません(私の場合はマシな方です)。
最悪の場合は、「死」につながります。
ギネス記録は、「連続で起きていられる時間」を記録として採用しなくなりました。
あなたが睡眠時間を削って何かをしているとしたら、それが本当に睡眠不足になってまでやりたいことなのかを、もう一度考えてみてください。
眠ることよりも大切なことでしょうか?
ショートスリーパーになれるは嘘

たまに、こう言う人をみかけますよね?
たしかに「睡眠 本」で検索すると、"ショートスリーパーになろう"みたいな本を見かけます。
絶対に買わないでください。
ショートスリーパーかどうかは遺伝で決まります。
後からショートスリーパーになることはできません。
世界中の研究者が否定しています。
ちなみに、あなたがショートスリーパーである確率は0.00004%です。
(スマホゲーもビックリの低確率!)
そのわずかな可能性に賭けるよりもよりも、眠ったほうが賢いと思います。
(*1)
Kripke DF, Garfinkel L, Wingard DL, Klauber MR, Marler MR.
Mortality associated with sleep duration and insomnia.
Arch Gen Psychiatry. 2002 Feb;59(2):131-6.
https://jamanetwork.com/journals/jamapsychiatry/fullarticle/206050
(*2)
Taheri S, Lin L, Austin D, Young T, Mignot E.
Short sleep duration is associated with reduced leptin, elevated ghrelin, and increased body mass index.
PLoS Med. 2004 Dec;1(3):e62.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15602591